移行措置について

長らく更新していませんでしたが,少しずつアクセスは増えていたようで,感謝いたします。
今年は,とにかく忙しくて,思うように更新ができませんでした。反省いたしております。

さて,移行措置にからむ教材の部分改訂を行いましたが,まだ,全面改訂される教科書の内容はつかめておりません。ただ,移行措置に対応した教材の作成だけでも,方向性だけは見えてきております。
多くの方たちは,少なくとも歴史の教科書なんてのは,内容が変わりようがないと思われているかもしれません。
しかし,歴史の常識というのは,突然覆ったりします。
考えてみれば,わずかな手掛かりで考察するわけですから,別の資料が発見されれば,全然違う見解が生まれる可能性はあるわけです。
ただ,困るのは,3年に一度の改訂では,反映されないままになってしまうことです。
何かの事実が実は誤りだった,という場合に,世間では広く認識されるようになっていても,教科書に掲載されている内容と異なる場合,やはり出題しにくいことになります。
本当は,出題したいのですが,教科書内容と異なるものはクレームの対象となります。
しかし,さらに困ったことには,実際の入試では出題されたりします。
模試作成者としては悩んでしまいます。ジレンマに陥ります。
模試の出題には,さまざまな規制があり,自由,きままに作れるわけではありません。
移行措置にからむ内容も,どれだけ出題してよいのか,悩むところです。
どの仕事でもそうだと思いますが,教材の作成も,気楽そうに見えて,実は悩みの多い仕事なのです。
教材やテスト問題を見るとき,いろいろと悩んだ末にこうなったのだなあ,と思いながら手にしていただけると,とても嬉しく思います。