手作りテストについて

もう随分前のことになりますが,私が小学生のときに,担任の先生が手作りの実力テストをつくって,定期的に実施していたのを思い出します。
ザラ紙で印刷したテストで,けっして見ばえは良くないのですが,授業で学んだこともとにして考えれば解けるような問題だったと思います。
成績の順位は発表しなかったものの,一人一人が自分は何位なのかがわかるように通知してもらったように記憶しています。
近頃は,見ばえの良い,よく練られた業者テストが使われるようになり,こうした手作りのテストがなくなっていったのは,とても残念です。
とは言え,業者テストが使われるから自分たちの仕事が成り立つので,矛盾したことを言っているのはよく分かっているのですが,それでも,やはり手作りのテストにたまらない懐かしさを感じます。
先生の質がどうだとか,テストも作れなくなったとか,高学歴化した保護者の方々がいろいろとクレームを言っているようですが,現実問題として作るだけの時間がないのでしょう。
力量がないわけでも,その気がないわけでもなく,様々な雑用のために,作りたくても作れないのだと思います。
私が作るのは,いわゆる「業者テスト」です。これを職業としている以上,きちんと実力が評価できる,お金を得られるテストになっているのは当然です。
しかし,私の原点には,自らが受けてきた手作りのテストがあるのは事実です。
「これを理解できているかい?」「ここはきちんと理解しておこうね」と生徒に問いかけるような,そんなぬくもりのある問題です。
こんな気持ちで作っている人は,他にはいないかもしれません。
でも,私はかつての「手作りテスト」のようなテストを一人でも多くの人に受けさせてあげたいと思っています。

もし,そんな気持ちの方が,ほかにもおられるならば,是非,私どもといっしょに作りましょう。
連絡いただけることを切に願っています。