大学への進学率について

大学などの高等専門教育への進学率は、日本などの先進国は、少しずつ伸びてきているものの、まだ5割かそこらというのが現状です。
ところが韓国では8割を超えているらしい。
まさに、高校に進むのと同じような感覚なのでしょう。
先日、「息もできない」という韓国映画を見ましたが、確かに進学するのが当たり前のような口ぶりで先生が話していたのが印象に残っています。
さて、進学率だけに限れば、ドイツなどもそう高いわけではありません。
本来「専門教育」というのは、だれでもかれでも受けるべきものではないはずで、むしろ5割を超すということさえ、本当ならおかしな話のように思います。
いま、大学全入時代といわれ、学校さえ選ばなければどこかに進学することは可能となっています。
このこと自体、おかしなことになっていると思いますが、おそらく韓国でも同じような状態で、しかも実際に進学する人が多いのでしょう。
結局、大学への進学率が高くなったため、大学院にステータスを求めようとす動きもあるようですが、本来の研究者への道であることからずれてきているようにも感じます。
競争が少なくなれば、質の低下は防ぎようがないと思いますが、それを食い止める方法はないものかという気がしています。
ただ、求められている学問は、どんどん変化しているのに、国公立大学には、学生が求める学問が揃っていないような気もします。
映画だの漫画だのが高等教育なのか、という声も聞かれるかもしれませんが、日本文学や新聞学科などとの差異については、あまり論じられていないように思います。
学問を学ぶ場であって、実践を学ぶ場ではない、というのは正論かもしれませんが、正論だけでは味気ないような気がします。
学問をしたいという気持ちは、いくつになっても大なり小なり誰もがもっていると思いますが、市民公開講座で、国公立大学で魅力のある講座というのは、ほとんど見かけません。
そういうことをしていうのかどうかさえ、よくわかりません。
一部の学生のためだけではなく、日本全体の教育レベルを上げるためにも、もっと積極的な公開講座を願います。
特に、国公立大学は、国民のための大学という役目をもってほしいように思います。
みなさんは、いかが思われますか。