大学受験における記述力について

国立大学の後期試験が終わりました。
新聞に掲載されていた問題を見ると,やはり国語読解力と文章の記述力の勝負という印象を受けます。
英語にしろ社会にしろ,ほとんどが記述題となる国立大学では,やはり記述力がものをいうことになるのでしょう。
知識としては,どの受験生も十分にあるはずです。あとは,それをいかに表現するかということだと思います。
素質ということもありますが,文芸作品ならいざ知らず,答案においては,わかりやすい適格な表現が要求されます。
そのためには,やはり訓練しかないように思います。
文章を書き慣れることが,何より大事なのではないでしょうか。
論説文では,文章の専門家ではない先生のほうが詠みやすい,ということがよくあります。
それは,無駄な表現がなく,簡潔に表現されているからではないかと思います。
冗長な文章は,読んでいて疲れますし,一読しただけでは意味がとれないこともあります。
数多くの答案を見ていますと,やはり最初の一文,というより出だしで何となく答案の可否がわかります。
きちんと書くべき内容がまとめられている文章は,一文目から凝縮された内容が書かれています。言葉づかいも適切で,読みやすくなっています。
こう考えますと,難関中学や高校の入試で,100字や200字の記述を要求するのは,理屈にかなっていると思います。文章を見れば実力がはかれるのだと思います。
話は変わりますが,最近,一つ気づいたことがあります。
理系の学者が書かれた文章は,専門的な分野の言葉を除き,平易な言葉が多用され,それに日常使う言葉はかな書きしていることが多いのです。
不必要なところでは難しい言葉は使われていません。また,言葉もなるべくかな書きにするという姿勢が貫かれていて,それが読みやすい文章になっている原因なのだという気がします。
大学受験に限らず,私たちは文章を書くことが多いので,ぜひ参考にしてほしいと思います。
それにしても,ネットの書き込みで誤字が多いのは何とかならないものでしょうか。
わざと間違った漢字を使う人も多いようですが,けっして良い風潮ではないと思います。
こんなことをしていては,いざという時に正しい言葉づかいができなくなると思います。
そう言えば,昔,ハワイで意味不明な日本語をいくつも見ましたが,どうも,あんな日本語を思い出してしまいます。
グチっぽくなってしまいましたが,みなさんの感想をお聞かせください。