「白地図」の必要性について

東京在住の多くの人が,島根と鳥取の区別がつかないらしい。
テレビの調査でも,自信をもって答えていた人はほとんどいなかったように思います。
両県にお住まいの方や,その出身者にとっては,実に腹立たしいことこの上ないように思います。
ただ,この2県に限らず,日本の47都道府県の位置をきちんと答えられる人は案外少ないのではないでしょうか。
私たちが小さいころは,いやおうなしに47都道府県を覚えさせられました。
子どもが覚えるのを見ながら,親も記憶が甦っていました。
また,中学校では白地図を使って,塗り絵みたいに色分けをしたり,●で都市の位置を示したりしました。
今は,ビジュアル的にすごい教材がいっぱいできました。
いちいち白地図で作業しなくても,画面で見ることができます。
しかし,おそらく,「作業」をしないものは覚えないと思います。
作業をするときに,何度となく県名や都市名を唱え続けるからこそ,記憶に残るのだと思います。
日本だけではありません。世界ともなるともっとわからないと思います。
イランとイラクの区別,ナイジェリアの位置,ハンガリーの位置など,すぐには思い浮かばないのではないでしょうか。
もっとも,私自身,地震の被害が深刻なハイチの位置がわかりませんでした。反省いたしております。
現在,被災者のための募金活動をされていますが,国の位置がもっとわかるように宣伝し,そして世界最貧国の一つであることを訴えたほうが,募金ももっと集まるのではないでしょうか。
こうした,さまざまなことを考えますと,やはり白地図での作業は必要であるように思います。
確かに,教えるほうも,教わるほうも面倒なものだと思います。
しかし,この面倒な作業を繰り返さないと覚えないのではないでしょうか。記憶はすぐに消えてしまうものだからです。
それから,日本地理の基礎となる47都道府県については,小学校で,是非とも覚えさせてほしいと思います。
九九と同じように,全員が覚えるまで取り組んでほしいと思います。幼い頃に覚えたものは,けっして忘れないと思います。
さて,現在,私はどのような白地図が良いか,あれこれ考えています。
どのような作業が必要であるかをいろいろ考えています。
本当はシンプルなのが良いのですが,それだとまったく売れないので,どの出版社でもつくってもらえないでしょう。
ですから,シンプルだけれど,売れるような白地図にするにはどうしたら良いか,悩んでいるところです。
何か良いアイデアがあれば,お教えください。