入試の採点について

いよいよ入試本番が近づいてまいりました。
さて、入試で気になるのが、実際、採点はどのようにして行われるのかということですね。
ある公立高校で採点に携わる、ある先生のお話では、「途中で、解答がずれていると思われる生徒が毎年のように出て、どうするかと話し合うことになります。特に、一つずつずらしていって採点すれば高得点になるような場合、やはり、結局はずらして採点してあげることになります」とおっしゃっていたことがあります。
入試は1点が勝負の分かれ目とも言われますが、学校側としては、力のある生徒がほしいわけなので、実力があると思われる生徒は、何とかして入学してほしいと思うのでしょう。
血も涙もないようなコンピューターによる採点とは、やはり異なるということなのでしょうか。
とは言え、必ず救済されるというものでもありませんので、こうしたケアレスミスには気をつけたいものです。
話は、変わりますが、自信のない答えは書かない生徒がいます。実際、私も非常にたくさんの答案を見てきましたので、意外に多いと実感しています。
どうしても、答えが浮かばなくて書けないのは、まだ仕方ありませんが、記号選択式の問題でも何も書いていない生徒は、思いのほか多くいます。
このような答案は、「やる気のない答案」だと思ってしまいます。
それに対して、とにかく思い浮かんだ答えを書いていたり、記述題で明らかに的外れではあるけれど、必死になって書いていたりすると、「やる気のある答案」だと思います。
結果として、同じ50点になったとしても、後者の生徒は、何とかして点数を上げられないだろうか、と思ったりなどします。つまり、採点者の心を動かす答案を書くというのは、それだけ有利になる可能性があるということです。
「こんなアホな答えを書いて笑われないかと思って書かなかった」という返事を聞く度に、ため息が出ます。
アホな答えは大いに結構です。むしろ、アホな答えを書いて恥ずかしい思いをした生徒は、必ず伸びると信じています。
試験実施後に、模範解答を見て、「あっ、この答えで良かったんだ。書いておけば良かった」と思うようなことが、くれぐれもないようにしてほしいと思います。
みなさんは、いかが思われますか。